Twitterなどでも話題になっていたので、知っている方も多いのでは。
野村美月先生と言えば「“文学少女”シリーズ」の作者として知られる、大変有名なライトノベル作家の一人です。また、数々の新人賞選考に関わっている事でも知られます。
その経験を存分に活かして書かれた作品と言えるでしょう。読書好きが高じて、新人賞の下読み(一次選考)を多数手掛ける男子高校生、青。そんな彼の元に、周囲から”氷の淑女”と呼ばれるクラスメイト、氷ノ宮氷雪が書いた作品が届く。その内容は驚いたことにフォント替えや顔文字だらけのライトノベル…というお話し。
ラブコメでありながら、ラノベ執筆のノウハウも学べる。ミステリーの要素もあり、人情話の要素もありと、大変盛りだくさんなエンターテインメント小説。ちょっと展開がご都合主義すぎないか…と思わせておいて、意外なところでおっ?と思わせる演出が出てくる、下世話とわかりやすさと面白さの匙加減はさすが、の一言。
個人的には、作中作(氷ノ宮氷雪の作品)のフルバージョンが読みたいです。野村先生、お願いします。