詩の部屋
詩には小説とは一味違った趣があります。
でも人の想像力をかきたてるという点は一緒。
こんなんで詩と言えるのか?
そんなもんですが挑戦して見ようかなと。
おつきあいください。
「blind」
写真の中の君は
いつだって僕に微笑んで。
僕の瞳に
鮮やかなカラーを残す。
会いたくても、会えない。
そのもどかしさを、少しだけ、慰めてくれる。
恋は盲目と言うけれど。
盲目になんかちっともなりゃしない。
その証拠に、今日も僕は
君の顔を見つめてる。
いっそ盲目になったほうが
このもどかしさは薄れるかもしれないけど
このもどかしさが
恋の恋たる由縁。
恋の楽しさ。
幾千万の人々が味わった
このもどかしさを味わうことが
本当の恋愛かもしれない。
「a hidden words.」
近づきたいって思ったんです。
そう、あの場所で。あのとき。
手をつなぎたいって気持ちもいっぱいで。
こんな事を考えたのは、生まれて初めてです。
そうこれは、僕が君を想った時のこと。
少しの時間でもいい、
贅沢なんか望まない。
ただ、君の横に座った
幸せな、男になりたい。
(※)各行末尾の文字をつなげてみましょう。
「printed time.」
制服の内ポケットに
静かに忍ばせた
君の写真一枚。
もう見るまでもなく
心に刻まれた
君の写真一枚。
それでも手放せない。
君の温かさ。
笑顔。
君の全て。
「Ready...Go?」
キーを回して
ギアを入れて
アクセル踏んで
エンジンの回転数は十分。
なのに、なのに
どうしても、クラッチを離す勇気がない。
心ばかり空回りして
回って、回って、回って
どうやったら、この力を伝えられるの?
心は、もう準備出来ているのに。
「that's true way to communicate.」
メールが届いた。
電話が来た。
すごく、嬉しいよ。
すっごく、すっごく嬉しい。
でも、さ。
顔を見せて?
人間だもの
直に会わなくちゃ伝わらない事もあると思わない?
「I've got...?」
“新しいメールはありません”
冷たい文字が画面に綴られる
その文字が信じられなくて
もう一度受信して
同じ文字の繰り返し
早く、返事を頂戴
早く、返事を頂戴
待てど暮せど来ぬ手紙
手紙をまつ楽しさと
来ない手紙の寂しさと。
「Balance」
はかない心の繋がりと
不安定な想いを持って
僕の心には天秤がある
僕はわざと、静止が狂うリスクを負って
想いをまた少し、増やした。
ふるえる指先で
思いの重りを静かに乗せる
いつか、伝えなきゃ。
この想い、支えきれなくなる前に
想いもろとも、心のつながりを壊すのは、怖い。
「半人足らず」
自分の両手をつないで
まあるいわっかを作ってごらん
どうして人が一人だけ
すっぽり入る大きさなのか
ちょっと止まって考えてごらん
どんなに真面目な人だって
必ずどこかは半人前
だから自分を助けてくれる
半人前を探すのだ
自分の腕に君の体を
すっぽり包んで考える
二人がどんなに近づいたって
半人前には変わらない
もしも二人が融け合って
一人の人になったとしたら?
それでもきっと僕の心は
何か足らない半人前
必要な時 人は離れて
必要な時 人は呼びあう
君がどこかへ飛ばないように
抱える僕の腕がある
自分の両手をつないで
まあるいわっかを作ってごらん
きっといつかはこの中に
抱える一つの心が来るはずだ
お互いを助けあう......君。
「the moment at the day」
秒針が進む度
迫ってくる、時間。
刻々とリズムを刻む度
迫ってくる、その時。
誰が決めたのでもない、
自分で決めた
その、時が。
幾度となく頭のなかで
繰り返されたシミュレーション
明日言うのだ
思いを君へ
「セリヌンティウスはどこか?」
走る
走る
走る
走る
走る
ゴールに飛び込んで
大地に倒れ込んで
空気が大きく肺を行き来し
額の汗を腕で拭って
目に飛び込んだ空は澄んだ青
己の息しか聞こえなかった耳に
友の声が聞こえた
「鋭風」
北風が身を切り裂く
冷気が体を突き抜けていく
風穴など開いていないのに
冷気が体を突き抜けていく
冷風が心を切り裂く
風が己を突き抜けていく
鋭く風穴を開けながら
風が己を突き抜けていく
コートで北風を防いでも
心の風穴は防げない
風は 穴を広げるばかり
心が痛む
痛み止めなどもらっても
ちっとも効いてはくれない
効かぬ薬を渡すより
誰か、風を防いで欲しい
コートで防げぬ冷たい風も
君となら、防げる。
「Crystal Blood」
体が傷を受けた時 流れる赤い鮮血は
いったい何の為にある?
優しく傷を覆い隠して じっくり治してくれるため
外にあふれたその血こそ 生きている命の証
心が傷を受けたとき 血は流れてはくれないが
頬を伝う涙こそ 心の血とも言える物
塩辛くそして暖かく 素直に心を示してくれる
頬へあふれたその涙こそ 生きた心の証となる
しかし涙は 純粋なため
心を癒す薬にも 心を切り裂く刃にもなる
そんな力を持つが故 人の心を衝き動かして
直に心に染み渡る そんな力を持っている
涙が薬にかわるのか 刃を自分に向けるのか
決める物とはただ一つ 己の心の強さのみ
涙を呑んで前を見る 心の強さを持つ物が
癒しの水を 受け取れる
前を見なさい 周りを見なさい
いつか助けは届くはず
前を見なさい 周りを見なさい
必ず助けは届くはず
クリスタルの輝きを 放つ心の血が一雫
また一雫と落ちていき
最後の雫が 頬を伝った
葛藤
自分に想い人がいないことが
無性に自分を不安にさせる
誰かを好いてる訳ではないのに
誰かを好きになりたくてしょうがないのだ
特に誰かと張り合う訳でも
見栄を張りたい訳でもないが
誰かを好いてる訳ではないのに
誰かを好きになりたくてしょうがないのだ
恋人が欲しいなどと
大それた事は言わないから
とにかく誰かを好きになりたくてしょうがないのだ
それとも
これは私の心の奥深くに
自分の気付かない想い人がいるのだろうか
誰かを好きで
誰か一人を好きでたまらないのなら
まだ自分で自分を納得できるが
このあまりにも漠然とした不安は
どんどん深みにはまるばかり
この想いから抜け出せた時
私の横には誰がいるだろうか
この想いから抜け出せたとき
私は何を想うのだろうか
いつかその日は来るはずだから
私は甘んじて運命を受け入れるしかない
(ちょっと後書き:この詩は私の中で、宮沢賢治の「詠決の朝」に似せて
書いて見ました。私の好きな詩なんです。)
新学期
くじ一本に運命を託して
ただ一心に一つのみを願う
己の運命を信じて
ただ一心に一つのみを願う
そのくじは時として赤い糸をすら支配し
解こうとも絡めようともする
ただのくじとは知りつつも
思いを馳せる座席決めのくじ
挨拶
おはようの
その一言が
いえなくて
もどかしきかな
その後ろ姿
無題
寒空に
浮かぶ霞か
寒桜
友と卒業を喜ぶ君
目頭の
涙を拭う
その仕草
嬉しくもあり
寂しくもあり
出発
涙一つ残して君は巣だっていった
言葉一つ残して君は飛び立っていった
Intelligence-War
体はキリリと冷えた空気の中に
心はピリリとした緊張の中に
朝早く
我は行く
凄まじき知能戦争(Intelligence-War)の場に
給油スタンド
君に会った朝は
心に温かな灯りが灯る
錆び付いた心に
潤滑油をさしてくれる
あふれる潤滑油を
他人(ひと)に分けたいけれど
(独り占めしたい)
そんな気持ちも出てきたりして
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