N.Y.Cityの卒業旅行記

〜爆裂鈍行北海道5日間の旅〜

卒業の半年前から、計画が練られていた旅行に、行ってきました。
自分の思い出記録もかねて、ちょっとその様子をお伝えしたいと思います。

計画そのものは、1年前から出ていました。
鉄道研究部のメンバーで先輩と一緒に青森まで行った時の話です。
(ちなみに、この旅行は先輩たちの卒業旅行と称していました。)
『来年は、うちらの卒業旅行だよね?』
そして、その計画が実行されたわけです。

先輩と行った青森旅行のテーマは“贅沢”でした。
JRの3連休パスを使い、グリーン車乗り放題で行く旅。
それも、鉄道研究部ですからただの旅行じゃありません。
ありとあらゆる電車に載って、とことん元をとってやろうという計画です。
計画は0泊3日、全て車中泊。 行程の内9割がグリーン車という贅沢きわまりない
旅行です。 おかげでその後しばらく、通勤電車でくつろげないという副作用
(私たちは“ファーストクラス症候群”と呼んでいましたが)が出てしまうという始末(!)

では、今回の旅は...。
“とことん、貧乏旅行! 特急は使わない!”
しかも、行程は1泊5日。 目的地は札幌&小樽。
正直、発案の段階ではこれほど大変な旅行だとは思っていなかったです。
しかし、出てきた企画行程表を見て愕然。
「お、同じ電車に4時間も乗ってる!」
もちろん、ボックスシートやらクロスシートといった、旅行向けの電車じゃありません。
れっきとした通勤車両、しかもかなり古くてぼろぼろのタイプばかり。
さすがに夜明しする夜行列車は少々良い電車を使いましたが、
それでも大変です。
…本当に、生きて帰れるのか?
そんな疑問がちらと頭を横切りました。

そして、その計画は実行されたわけです。



1日目(2004/3/20)
朝7:47、京王線つつじヶ丘駅派発の急行新宿行きにてメンバーは落ち合いました。
メンバーは、なのはなさん、ありあさん、リュウさん、E・ゼロさん、そして私。
男4人に女1人という不思議な割合ですが、友達同士ということであまり気にしません。
一路、新宿へ。新宿駅のみどりの窓口で今回利用する切符、
「北海道&東日本 乗り放題パス」を購入し、旅行計画はスタートしました。
新宿には見知った顔が一人。 府中工業の司書の先生がいます。
そしてそのお姉さんと、息子さん。 途中まで私たちと行動を共にして旅行することになっています。
まずはホリデー快速ビューやまなしに乗って河口湖方面へ。
いきなり北海道からはてんで逆の方向に出発していますが、
これは今回の旅行のもう一つの目的、富士急行に売却された京王5000系に乗る、
という目的を達成するためです。
大月から富士急行へ乗り換え。ここで、鉄道研究部の後輩一人と合流。
初日だけ一緒に動くという事で、大月で待ち合わせていたのです。
ここで、私たちの団体は5人+3人+1人の計9人という大人数に。
切符は事前にネットオークションで株主優待券を購入してありましたので、格安で乗れます。
しかも、なのはなさんは個室を予約しておいてくれましたので、
私たちはフジサン特急の個室に乗り込みます。5000系は帰りに乗る予定。
先生たち3人は展望室へ。しばし、ソファに座って安息の時です。
これから始まる行程は大変そのものですから、まずはゆったり行こう、と。
と、そこでちらといやな予感が。
私は今回、大きなリュックサックに荷物を全て詰め、カメラバッグに
一眼レフを入れて持っていたのですが。
…カメラバッグがない!!(汗
どうやら先ほどの快速に置き忘れた様子。慌てて僕は流れ星EF64さんに連絡。
河口湖の後に会う予定だったので、かわりに引き取ってもらい、
後で受け渡すという事でひとまず一件落着。
富士急での道のりはそれほど長くありません。ほどなく富士急ハイランド駅に到着します。
ここで、先生たち3人はひとまずお別れ。 私たちとは別行動で、富士急ハイランドで遊んでくる
とのこと。 しかしその日、天気はとても良い天気とは言えず、異常に寒い。
雪が降って積もるほどでした。 私たちは終点河口湖で降り、
少し写真など撮った後に当初のハーブ園へ行く予定を取り止め、駅前に立つ案内のおじさんに
‘ほうとう’のおいしい所を聞いて、そこで食事と相成りました。
駅から歩いてすぐのところで、地元の人も良く行くと聞いて行ったのですが、
おいしかったです、本当。 始めてほうとうというものを食べたのですが、
味は白味噌ベースの少し甘めのもの。あったまりましたねー。
毎年京都に里帰りしているもので、白味噌に抵抗はまったくありません。むしろ好きな方です。
量も結構ありましたし。店のおばさん曰く、家によって味はてんでばらばら。
他のお店でも同じ味とは絶対に思わないほうがよいらしいです。
そして食事の後、お店に荷物を預かってもらって河口湖駅で電車の撮影。
京王を日本一の私鉄にのし上げ、通勤電車でありながらサービス部門で日本一の名誉を
獲得、他功績はあげきれないほどの名車、5000系が装いも新たに活躍していました。
雪景色の中走る名車は良いものですがね。
少し雪で遊んだりしながら、お店に戻って荷物を回収、少しお買い物などしながら駅へ。
そして、来ました来ました。お目当ての名車が。5000系に乗り込むと、真っ先に
先頭部分を確保します。 鉄ちゃんの指定席ですね(苦笑
正確には、途中でスイッチバックのように折り返して進行するので、
河口湖駅では最後尾(車掌室側)です。 抵抗制御の心地よい振動を楽しみ、
また途中うとうとと眠りながら、電車にゆられて行きました。
勿論、名車であるから心地良いのであって、どーしよーもない抵抗制御車は
どーしよーもなく乗り心地悪いです。例えば某J○の1○3系とかですね(苦笑)
さて、大月からまた鈍行に乗り換えて一路韮崎へ。 1時間強かかります。
韮崎駅前で流れ星さんと合流します。ありがたくカメラバックを受け取って...ありがとう。m(_ _)m
そして、駅前に待機してもらっていたジャンボタクシー(8人乗りの大型タクシー)で
中央公園に行きました。 ここには電気機関車“EF15 198号機”と蒸気機関車“C125号機”
が保存、展示されています。 特にEF15は流れ星さんが先頭切って市と交渉し、
半ば放置状態立って機関車の修復までこぎつけたという曰く付きの物。
また少し痛みが入っているようでしたが、野外に置いてあるので仕方がないですね。
雨ざらし状態ですし。 仕方がないのかもしれません。
そして、待機していてくれたタクシーに戻り、今度は山梨交通の営業所へ。
めずらしいバスを見学(なぜか掃除のお手伝いまで f^_^)した後、
流れ星さんの家に荷物を置かせてもらってEF64の撮影に行きました。
線路沿いのベストポジション! ちょおっと、数百mほど平均台のように細い
河沿いの堤防を抜けていった所でしたので、運動能力皆無に等しい私には
ちょっと怖い場所でした(苦笑) 秘密の場所なので、詳細は言えませんがね。
荷物を回収、おさわがせしたお詫びの品を流れ星さんに渡してまた駅へ向いました。
パンなどをちょっと購入して、さぁ、いったん東京方面へ戻ります。
大月まで各停、大月から高尾まで各停、ここまででおよそ1時間半強。
そこから新宿まで中央特快で。結局、韮崎から新宿まで2時間強です。

やっぱ、お疲れ??

新宿ではまた食料を買い込み、初日最後の電車を待ちます。
快速ムーンライトえちご、通称えっちゃんを待っていると、見知った顔が。
先生達ご一行が合流です。 先生達3人はレディースカー(女性専用車)へ。
私達は普通車に乗り込んで、談笑などしつつ、徐々に皆おやすみモード。
(もっとも、夜中まで話し込んでいた人もいるようですが...)



2日目(2004/3/21)
目が覚めたら、雪国...ではありませんでしたが。
えっちゃんは朝4:52に新潟へ到着しました。
今日は移動のみです。 全て、始発から終点まで。
デロデロと音をたてる気動車に乗り込んでの旅です。
これが、大変(苦笑) 途中で立って運転席を見に行ったりしないと、とても
ずっとなんて座ってられません。 先生のお子さんは、やっぱり暇を持て余してしまいますしね。
辛かった...。 この日はほとんどこれだけ。本当に。
ルートだけ記しておきましょうか。
新潟→村上→酒田→秋田→青森
秋田では、駅弁を買ってお昼に。私は牛タン弁当を買いました。
先生たち一行は青森までいかず、途中で別れました。
そして、青森で去年も訪れた思いでの地、海を眺めてから駅前ロータリーで食事。
駅出口から見て、左手奥、実に趣きある建物の、一二三食堂へ。いわゆる駅前食堂ですね。
ちなみに、ありあさんは‘いちにいさんしょくどう’と読んでいましたが、違いますよね(苦笑
‘ひふみしょくどう’です、お間違いなく。
扉をくぐるとカウンターにはずらりと手書きのメニューが。
めいめいに好きな物を頼み、私ははたはた定食を頼みました。
長旅で疲れている体にはすごくありがたい、ほっとする味でした。おいしかったです。
量も、いい。 ありあさんは単品にして正解でしたね。ありあさんには多いでしょう。
ちなみに、私の父も入ったことあるらしいです。 さすがに魚介類はおいしいとか。
腹ごしらえが済んだら、余った時間、もう少し夜の海辺を散策してから、
いよいよ、本州脱出の為の列車、急行はまなすに乗り込んで、北海道へ。
しかし、やはり疲れには勝てず、青函トンネルに入る手前で、私は眠ってしまいました...(苦笑

青森の夜景



3日目(2004/3/22)
目が覚めたら雪国...でした、微妙に(苦笑
朝6:07、札幌到着。 行動するには早すぎる時間ですから、とりあえず駅ビルで
おにぎりと豚汁のセットを買い、時間つぶしに乗るための電車へ。
(ここが鉄道研究部らしい旅行ですよね。)手稲に行って、
手稲からホームライナーに乗って札幌まですぐ戻ってきます。
このホームライナー、実は特急車両なんです。それを全車自由席で乗せてくれます。
私となのはなさんとありあさんは、見事グリーン車をゲット。
他の皆は残念、普通席へ。 それでも他の電車に比べたら格段に乗り心地の良い電車。
乗車時間はたった15分なのに、私はすぐ眠ってしまい...。
なのはなさんに起こされて気がつきました。 夢まで見てました...(苦笑
ここでようやく札幌駅を出て、市内散策。 残念ながら月曜日で時計塔はお休みですが、
とりあえず時計塔を見てから、テレビ塔へ。 テレビ塔で少し遊んでから、
駅にもどってラーメンを食べました。 今日は、ゆっくり休もうということで、
地下鉄に乗って3つ目の駅、中島公園で下車。 ホテルは駅からそれほど離れていない
はずだけど...と地図を見ながらちょっと歩いて、見つけました。さっぽろ花ホテル。
なのはなさんがインターネットで予約してくれたホテルはこじんまりしているものの、
部屋はすごくきれい!広いですし。 これがすごく格安なんです。値段は後ほど。
眺めはないんですが(窓の外はビルの壁)逆にそれを利用して間接照明のみの
おちついた室内。 有線でBGMが選べて、もちろんテレビだってあります。
各部屋で微妙にデザインが違うということで、順番に皆の部屋を見て回りました。
お風呂も広いですね。私の場合、身長が身長なので完全にゆったり足を伸ばすってのは
不可能なんですが...。それでも、広いですよ。 それに嬉しいのは、よくある
洋式のお風呂(湯船の中にシャワーがついているだけ)ではなくて、
洗い場があるんです、ちゃんと。湯船にもシャワーがついてますが、その横に洗い場があります。
トイレもきれいになっていて、ウォシュレット付き。
さすが、女性向けにサービスされたホテルであるだけあります。
1時間ほど休憩した後に皆で集まって食事へ。ホテルの1Fにレストランがあります。
ホテルと同じ系列で運営されている札幌かに倶楽部というお店です。
最初は、インターネットで見ていたかに食べ放題を狙っていたのですが、
これはシーズン中のみということで、急遽かにのコースに変更。
これが大正解でした。 いろいろなかに料理を食べれて大満足。
かにのテリーヌ、ボイルかに、魚介の炊き合わせ、かに雑炊。デザートはかにのアイスと、
かにのオンパレード。食べ放題だったら、味わえない味でしたね。
そして、また各々部屋に戻ってしばらくまったりとして。
私はその間にお風呂に入って(お風呂が長いので1時間くらいの休憩だとその他もろもろ含めて
時間が足りなかったんです...)、E・ゼロさんの部屋でちょっとした宴会を。
えぇ、勿論健全な宴会で.....したっけ?(苦笑)
日付が替ってもなお続き、1時ごろにようやく部屋に帰って寝ました。
E・ゼロさんとありあさんは、もうすこし話していたみたいですがね。

部屋の様子。(なのはなさんのお部屋)



4日目(2004/3/23)
無事二日酔いの人もなく...いや、あるわけないか。飲んでないのに(笑
私は8時に目覚ましをかけていたというのに...携帯の呼びだし音に気付いたら朝10時。
慌てて着替えて、また下のレストランでおっそ〜い朝ご飯。
本当は前日予約制なのですが、予定ではチェックアウトの後に
どこか近くで簡単に済ますつもりだったんです。予想よりえらく遅くなってしまったので、
レストランに聞いてみた所、和食コースなら用意できるとの事で、ありがたく、いただきました。
はい、またかにが出てきましたよ(笑) 豪華な朝食でした。
朝食を済ませたら、荷物を持ちに行くため(朝食前に全員まとめておいた)一旦部屋へ。
じつはE・ゼロさんは鍵を自室に閉じ込めるという有りがちなミスをかましてくれていたのですが、
それはフロントにお願いして開けてもらいました。
荷物を持ったらチェックアウトです。一泊に朝食つけて、10000円かかりません。
おおよそ6500円。安い!! いったいこの安さ、どこから来るのか...
ちなみに、これはインターネットで予約したために安くなっています。
普通に止まっても、私たちと同じ条件で泊まると8500円ですね。
私たちの泊まったのはビジネスルームですが、
同じ値段でスイートにも泊まれるという嬉しいホテルでした。
さて、ホテルをチェックアウトした後、地下鉄で札幌駅へ戻ります。
今日は1日小樽観光の予定。小樽には快速エアポート号に乗って行きます。
やっぱり、これも特急車両。 あー、寝てしまいそう(笑
指定席を取ると(わずか+300円でとれる)さらに良い座席になるのですが、
まぁそこまでしなくとも良かろうということで、自由席に乗っていきました。
それでも、最高の贅沢(のように感じる)です。
小樽駅につくと、まずは市内循環観光バスの一日乗車券を買いました。
丁度バス停にいた、ロマン号(循環観光バスの一部に入っているレトロバス)に乗り込み、いざ街へ。

ロマン号

北のアイスクリーム屋さん(納豆とか豆腐、うにかに、ビール、イカスミ等
変わり種アイスのお店)を目指し、バス停を降りて歩いて行ったのですが、
私としたことが、地図を読み間違えて違う方向へ。 結局アイスクリーム屋さんはあきらめて
そのまま道なりに進み、北一硝子まで歩いて行くことにしました。
途中で、大きなカニを店先でゆでているお店に遭遇。ボイルガニ、半パイで500円という値段に
つられてつい、買い食い。半パイを皆で分けてお昼ご飯の代わりにしました。
うまいんだ、これが! たまごつきのカニで、私はカニのたまごというのを
始めて食べましたが、これもうまい。 しかも、海の街出身のなのはなさん&E・ゼロさん曰く
これは脱皮したてのカニとのこと。 まだ固まり切ってない、薄い殻を分けてもらい、
そのまま口へ。 なんというか...こりこりとした食感で、薄いするめを食べているような気分でした。
北一硝子近辺では、様々な硝子細工、そしてオルゴールを見ました。
小樽はオルゴールの街、本当にいろいろなオルゴールがありました。
古いディスクオルゴールも見ることができましたが、何より私の目を引いたのは
年代物の自動演奏ピアノ。残念ながら動いている所は見れませんでしたが
奇麗でした。 ぜんまいの動きだけで、ピアノの鍵盤はおろかペダルまで制御する
その仕組はとても興味深いです。 音楽的には、そんなものは音楽ではないと言われるのかもしれませんが
やはり、その技術には感服するところがあります。
そのまま臨港線を歩いて6つの味が重なったソフトクリームを食べて(ちょっと寒かった(><))
小樽運河へ。 写真を少し撮ってから、観光案内所で夕飯の場所を聞いて見ようということに。
本当は魚介類(出来ればお寿司)の食べ放題があれば、そういうところにしようと
思っていたのですが、残念ながらそのようなお店はないとのこと。
それなら、どこかで適当にお店を探そうかということで、ひとまず落ち着き、
海を見たいというE・ゼロさんの声を受けて、港へ。
観光案内所をでて、そこから少し裏に入ったところが港です。
そちらに向かおうとして、なのはなさんが何か見つけました。 道路を挟んで反対側にあるお店の
看板に食べ放題の文字が。 それも、焼き肉やら寿司やらなんでもありの食べ放題。
3度の食事にカニが出ていて、(贅沢な話、少し飽き始めていた)どうしようかという
検討の結果、夕飯はここで食べることに決定。開始まではまだ時間があったので
意気揚々と海に出かけていきました。海は比較的穏やかで、海猫がそこここに飛んでいました。
潮風にあたりながら、少し休憩。そしてバスにのり、一旦小樽駅へもどります。
お土産を...という人がいたため、三角市場へ行くため。 三角市場は駅の目の前、
看板をみればすぐわかりました。 入って直ぐ左の魚屋さんにひきとめられ、
結局お買い物はそこで。 ちょっと味見させてもらいましたが...おいしいこと、おいしいこと。
カニやらいくらやら。すっかりご馳走になってしまいました。
みなそれぞれお土産を買い、(E・ゼロさんは蛸を家に送ってましたよ。生きたまま(笑))
店のおじさんと雑談していると、話はつと鉄道研究部の話に。
「おぉ、それだったらこの上のお店覗いてごらん。おもしろいから。」
その声に誘われるまま、僕らは店の裏口から出させてもらうと、本当にすぐ上でした。
入って見ると鉄道用品の山! 切符やピンバッジなどの小物はもとより、
サボ(各種掲示用の金属板)やらハンドルやら、制服。さらには機関区の内部文章も。
さすがになのはなさんはこのお店をインターネットで知っていたようです。
なんでも、機関区と特別に提携しているので、普通は出てこないようなものも
買い付ける事が出来るんだとか。 なのはなさんとも話しましたが、
これ、すごく良いリサイクルですよね。 普通、電車というのは廃車の場合、つぶされてから
良くても溶かして原料に、普通はそのまま産業廃棄物です。(よほど珍しい電車の場合は
廃車即売会と呼ばれるもので、パーツを売り払いますが。)産業廃棄物ということは、
処理にお金がかかるということです。 しかし、このように提携を結んで売ってしまえば、
お金は減るどころかむしろ増えます。 鉄道好きは世界中にいますから、売る先にはこまりません。
あと、売れないパーツ(本体とか)は大方溶かして再利用できますから、いいじゃありませんか。
ここです→http://www.karamatsu-train.co.jp/
さて、鉄ちゃん精神を旺盛に発揮したなのはなさんは、さらにおみやげなどここで買い、
私たちはまたバスに乗り、夕飯へ。 まぁ、みんな食べる、食べる。
食べ放題だけあって、みんな遠慮なし。 味は...良いのと悪いのとがまざってますが
まあ食べ放題の味に文句はつけまい...と思っていました。(いや、さすがにちょっと
ひどいのも混ざってましたがね(汗))
そして、食事の後、店を出て、そこですこしおしゃべりなぞしながらマターリしていると...。
あ、時間がない(汗) …ってなわけで、いそいでお店を脱出。
この場合、バスに乗ると遠回りになるので、小樽駅まで走って行くことに。
それほど遠くはないのですが、食べた直後にはちときつい。
パワーを程よくセーブしながら、小樽駅に到着。なんとか予定の電車に乗車。
なんだか、慌ただしくなってしまいました。 このメンバーで旅行すると、
1回は走らなくてはならないのか。(実は前回も1度乗り遅れそうになって走ったことがある)

ふーっ、と。行きと同じ広々シートに体を預けて、休憩...。
札幌が近づいて来ると、また重たい荷物を背負わなくてはなりません。
フックにかけていたコートを取って、荷物をもって下車。
そして財布に入れていた切符を………って、ない!財布がない!!!(滝汗
どうやら電車の中に落とした様子、しかし無情にも電車はすでに発車。
あわてて駅事務所へ駆けこみ、無線で確認。
次に私たちが乗車するのは青森へ戻る急行はまなす。 乗り遅れたら笑えません。
笑えないどころか、お話になりません。 なのはなさんが時刻表を引っぱりだして
調べると、車掌さんから連絡が来て、すぐ新千歳空港駅へ行けば、はまなすには途中で合流出来ると。
とにかく待って、待って、もうだめか!という時になってやっと無線連絡。
大急ぎで走ります。 他のメンバーに状況を説明して、なのはなさんと一緒に発車間際の空港線
へ飛び込み、セーフ。 なのはなさん、お手数おかけいたしました...。
しかし、北海道地区時刻表を引く駅員さんより、全国時刻表を引くなのはなさんの方が
調べるの早かったのには、不謹慎ながら笑ってしまいました。
なのはなさん、あなたなら絶対時刻表検定1級とれますよ、簡単に。
なんとかお財布を確保して、千歳駅で合流。ありあさんたちが席を確保しておいてくれたので
やっと、本当に落ち着けました。 みなさん、お騒がせしてごめんなさいm(_ _)m
早々と寝てしまったE・ゼロさんとありあさんを除いた3人はサロンカーで少し
話などするも、結局疲れには勝てず、1時頃には席に戻って就寝。
こうして、怒涛の4日目は過ぎていきました...。



最終日(2004/3/24)
戻ってきました、青森。時刻は午前5:35。
往路は日本海沿いを進むルートをとりましたが、帰路は八戸経由で本州の中央を進んでいきます。
青森から八戸まで、またデロデロとエンジン音をたてる気動車にのり、
さらに盛岡までは青い森・IGRいわて銀河鉄道に乗って。乗り換えて一ノ関をから仙台。
当初の予定をちょっと変更して、 仙台シティラビットで福島まで行くことしたため、
ここで1時間30分ほどの空き時間が。 ここでは全員解散して、時間になったら各自集合の
形をとりました。 私は、少々財布の中が寂しくなっていたので、念のため持って来ていた
信用金庫のカードを持って、お金を降ろしに。 手数料を取られるのはばかばかしいので
信用金庫を探して、駅からちょっと歩いて行きました。 無事お金を降ろし、
帰り道にあった吉野屋に寄ってちょっと遅めの昼飯に。 もちろん、牛丼がないので豚丼ですが。
で、時間つぶしにブックオフにでもいようと思ったんですが、万が一を考えてると
もうこれ以上慌てるのはいやだ、って事で駅の待合室で1時間ほど時間をつぶすことに。
待合室に入るとすでにE・ゼロさんやありあさんはそこにいました。 リュウさんも
しばらくしてから待合室に来ましたね。 なのはなさんは、ずっとホームで写真を撮っていた
ようです。性格でますね、こういう行動には。 なにはともあれ、問題なく集合時間には
全員集まり、仙台シティラビットに乗りこみました。さぁ、後はがんばって帰るだけ。
ラビットは福島まで。そこから黒磯→宇都宮→上野。文字で書くと簡単ですが、
なかなかつかないんですよ...。止まる駅名を見る度、まだ都内にもつかないのか!って(笑
上野についたのは夜10時過ぎ。やっと、予定の全行程が終りました...(汗
そこから山手線に乗って新宿へ。リュウさんは西武線で帰るということで、
高田馬場でお別れ。E・ゼロさんは新宿から中央線とのことで、新宿で見送って、
なのはなさん、ありあさん、私の3人は京王線のホームへ。
私の最寄り駅は各駅停車しか止まらず、途中で乗り継ぐにしても準特急、特急には乗れません。
ありあさんも各停しか止まりませんが、乗り継ぐなら特急でもOK。
なのはなさんも乗り継げば特急OK。 普通ならここでお別れ...なのですが、
時間的に特急・準特はもうないし、まぁ快速でのんびり行こうということで
快速ホームに降りていきました。 降りるとそのホームには先発の急行がおりました。
時間が時間だけに、人はいっぱい、満員です。 そのまま3人でホームを歩いて行くと
前から見知った顔が...。
「あ、○○さん!!」
めいいっぱい驚きました。 京王電鉄に就職、車掌をしている私たちの2つ上の先輩でした。
「え、○○さん、これ乗務ですか?」
と私がいまホームにいる列車を指差すと、そうだ、と返事が。
というわけで、急遽その電車に乗り込むことにしました。
えぇ、もちろん嫌味のためですとも(笑)
ちなみに、この時間に新宿を出発する急行は車掌室側の1両が女性専用車となります。
皆さん、お気づきですか?この○○さん、女性専用車に堂々と出入り出来る唯一の男ですよ?
しっかり言ってあげましたとも。「検札行くんじゃないよ!!」って(笑)
先輩とはいえ、そーゆーこと言えるような校風の学校なもので。あまり上下の戒律ってのがないんですね。
先輩も苦笑してましたけどね。 思わぬイベントでした。
くたくたの上、満員電車は疲れましたが...。10分ほど乗って各駅停車に乗り継ぎ。
車掌にはぴっ、と敬礼すると向こうもちゃんと返してきてくれます。
それを確認してから列車に乗り込み、2つ駅を行ってから私が先に降ります。
電車の窓ごしに手を降って、私は駅から家に向かって歩き出しました...。


長い長い、旅の思い出。

(※ 写真提供はすべてなのはな日和さんでした。 感謝。)

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