コリン・クリービーの写真教室
~Colin Creevey PhotoGraph Class~
第6回 写真を撮影する3
〜露出の決定〜
さぁ、写真撮影の一番の要だ。
最近のカメラはAE(Auto Exposure:自動露出)の性能が向上して、
露出なんて気にする必要はなくなったかもしれない。
でも、写真を一歩ステップアップするには、どうしても必要な事だから、よく勉強しよう。
特に、一眼レフを使いこなすには、必須の知識だよ?
3.露出の決定
3-(1) 露出ってなんだろう。
露出に入る前に、まずフィルムが光を受ける構造を理解しないといけない。
でも、これがなかなか難しいんだよね。
ただ、現像の時には必須の知識だから、いつかは勉強しないといけないけど。
と、いうわけで、まずは単純に次の文章を丸暗記して欲しい。
とりあえず、露出を学ぶにはこれで十分なはず。
白黒ネガフィルムは、光が当たれば当たるほど黒くなる。
ネガフィルムが黒くなると言うことは、プリントすると白くなる。
カラーネガフィルムも、基本は同じ。ただ、3原色それぞれに関して
同じことをしているだけだね。
ポジフィルムは、この真逆だけど、難しすぎるからここでは扱わない。
さぁ、露出を一言であらわすとどうなるか。
それは、フィルムに当てる光を調節すること
なんだよ。
露出をコントロールするには、二つの要素がある。
絞りと、シャッター速度だ。
この二つを操る事で、写真の露出を調節する。
3-(2) 適正露出
その写真をとるのにもっとも良好な露出を“適正露出”という。
これは仮にまったく同じシーン、まったく同じ光線状況だったとしても、
常に同じであるとは限らない。要は、“撮影者の意図”に取った写真を作るための露出。
人間の見た目に比べて
極端に白く見える写真をハイキー、
極端に黒く見える写真をローキーと言う。
撮影者が、黒の中に浮かび上がる白い薔薇を撮りたかったとすれば、
仮に印画紙の90%が真っ黒であっても、適正露出と言えるね。
(勿論、肝心の薔薇まで黒かったら、大失敗としか言えないけど。)
3-(3) 露出のコントロール
露出をコントロールするのは絞りとシャッター速度だと言った。
シャッターが開いている間、フィルムは黒くなり続けるわけだから、
(絞りが一定であれば)シャッター速度が遅いほど、フィルムは黒くなる。
(つまり、ハイキーな写真になる。)
絞りが開いていれば開いているほど、単位時間に当たる光の量が増えるわけだから、
(速度が一定であれば)絞りが開いているほど、フィルムは黒くなる。
(つまり、ハイキーな写真になる。)
なんでしつこく2回もハイキーになると書いたかというと、
慣れないとこれがよくごちゃごちゃになるんだ。
だから、これはイメージとして頭に刷り込んでおくといい。
露出というのは、絞りの値とシャッター速度の組で表わす。
絞りは通常2.8〜32の数字で、数字が小さければ小さいほど絞りは開いている。
シャッター速度は、通常3s〜4000くらいの数字。
sがついている時はそのまま秒数を(2sなら2秒)
ついていないときは、逆数の分母を示す。(250なら1/250秒)
また、特殊なモードとしてBがある。
バルブと言い、シャッターを押している間ずっとシャッターを開けている。
夜の星を撮るなど、長時間露光が必要な時に用いる。
(実際に使うときには三脚にカメラを固定し、
ロック機能付きレリーズを併用する事が多い。ブレを防ぐため。)
また、古いカメラではT(タイム)モードを備えているものもある。
シャッターを押し、放してもまだシャッターは開いている。
もう一度押すと、閉じる。今のカメラにはほとんどない。
また、注意を一つ。
同じ光線状況で、同じ露出でも、レンズがかわれば結果は変わる。
レンズの大きさが大きければ、それだけたくさんの光を取り込むからね。
レンズ径の大きさは、レンズに書いてあるよ。
3-(4) 絞りとシャッター速度、どうやって動かせばいい?
どちらを動かしても露出はコントロールできるなんて言われても、
じゃあどうやって決めたら良いの?ってなるよね。
ここで、重要な要素になるのが、被写界深度だ。
被写界深度は絞りでコントロールする。
被写界深度については下でやるよ。
つまり、被写会深度を追及するなら絞りを決めて、それに合わせてシャッター速度を。
高速な物体を止めたい、あるいはスローシャッターを切りたい等というときは
シャッター速度に合わせて絞りを決めてやればいいわけだね。
カメラは上手くできていて、1絞り、絞りを絞ることと1段階シャッターを速くする事は
露出の上では等しい。これが頭にあれば、露出計が出した数値から、
自由に絞りを変えることができるね。
この、絞りとシャッターによって決められる露光量をEVという単位で
表わす。便宜上の単位だから理解しにくいかもしれないけど。
露光計というのは、本来はEVを測る機械なわけだね。
3-(5) 被写界深度ってなんだ?
写真を撮るとき、ピントを合わせる。
どうがんばっても、このピントを合わせた点より近い物体には
ピントは合わないんだけど、この点より後ろについては、
絞りによってある程度幅を作る事が出来る。
これを、被写界深度と呼んでいる。
この3つの箱を右側から撮ると仮定しよう。
黒い線で、3種類の幅が示されているよね。
このように、絞りによって、背景のボケ具合が変わる。
被写体までボケていたら、それはただのピンボケなので、混同しないでね。
また、このボケ具合はレンズによっても変わって、
レンズが望遠になればなるほど、ボケ具合は強くなる。
一人対一人でポートレートを撮るには、85mmレンズがいいと言うけれど、
これは撮影の時、適度な距離を保って撮影できるというだけでなく、
良い具合に背景がボケてくれるからなんだね。
だから、ここで絞りを絞りこんだら、元も子もないよ(笑)
実際に露出を求めるのは素人には難しい。
長い経験が培ったカンが物をいうからね。
逆を言えば、すごく難しい。
プロも、1から10まで全てをカンで賄うことはしない。
露出計という便利かつ正確な道具があるからだね。
でも、露出計にももちろん特性がある。
その特性を頭にいれておかないと、全然ズレた露出がでてきちゃうね。
次回はその露出計にスポットを当てよう。
一緒に、露出計測〜決定までを自動化した
AEにもスポットをあてるよ。
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