コリン・クリービーの写真教室

~Colin Creevey PhotoGraph Class~

第2回 用品の知識 〜フィルム〜

さぁ、いよいよ授業に入ろう。 まずは撮影に必要な用具の説明からいこう。 まず写真を撮るのに絶対的に必要なのは『フィルム』だよね。 まずはフィルムの説明から入ろうか。

1-フィルム

1-(1)形で分ける

フィルムと言うと一般的にはプラスチックケースに入った細長い帯状の 『35mmフィルム』を思い浮かべると思う。これは名の通り幅35mmのフィルム。 扱いが簡単なので広く一般的に使われているけれども、画質を追及する写真には向かない。 これはフィルムが小さい分、引き伸ばすときの拡大率が大きくなって画質が損なわれるからだ。 そこで画質を追及する時には次の2種類のフィルムを使う。 『ロールフィルム』と『シートフィルム』だ。 この二つはまとめて中判、大判フィルムと呼んでいる。 ロールフィルムと言うのはその名の通り、幅広のフィルム(5〜6cmぐらい)を 巻き込んだもの。素早く丁寧に扱わないと光線カブリ(余計な光をフィルムが浴びてしまうこと) を起こしてしまう。しかし、35mmの機動性とシートフィルムの画質を兼ね備えているので、 プロからセミプロまで好んで使われる。 シートフィルムは他だ単なるシート状のフィルムで、 1枚につき画像が1枚しか撮れない。そこでホルダーを利用して 数枚連続して撮れるようになっているけれども、やはり機動性には欠ける。 しかし画質は最高クラスなので、スタジオ撮影、記念撮影等、プロユースに使われる。
まとめ
名前形状、特徴画質撮影枚数
35mm
35mm幅、プラスチックケースに入っている。
最も一般的なフィルム
25〜36枚
ロール
幅広のフィルムを巻き込んだもの。
ブローニー判、(5×6、6×6等がある)
10数枚
シート一枚のシートに1枚の画像を映す。プロユース。1枚

1-(2)フィルムの選び方

フィルムを選ぶときにはまず出力形態を考るんだ。 白黒、カラーの区別の中に、ネガ、リバーサル(ポジフィルム)の区分がある。 ネガフィルムは最も一般的に使われるフィルム。 撮影や現像時、少々荒っぽい設定をしても画像が壊れにくい特徴があるんだ。 これを専門用語で『ラチチュードが広い』という。 一方、リバーサルフィルムとはポジフィルムのこと。 一番の使用用途は『スライド』や『OHP』の様な透過原稿として使う。 そもそもフィルムに画像がうき出るから基本的に引き伸ばしの作業がいらない。 ところがこいつは『ラチチュード』が狭くて、ちょっと設定を間違えると とても使えないような画像になってしまう。 ちなみにリバーサルはほとんどが中、大判フィルムで、やはりプロユースに多く使われる。 じゃあここでは白黒ネガフィルムを使うとして、いったいどれを選んだらよいのだろう? これを決めるには次に『画質と撮影環境』を考える。 ここで決め手となるのが『感度』。 単位はISO、少し前まではドイツの工業規格で定められたASAが使われていました。 一般的に使われるのはISO100あるいは400。 それ以上のものを高感度フィルム それ以下のものを低感度フィルム と呼んでいる。 単純に考えると例えば <Example Question> ISO 100 のフィルムでシャッタースピード1/60で撮影するとする。 この時、フィルムをISO400に交換したらシャッタースピードは何分の1になるだろうか? <Answer> ISO400ということはISO100の4倍の感度だから、シャッタースピードは反比例して1/4の速さでよい。 したがって1/60-1/4=1/240 シャッタースピードは1/240 となる。じゃぁスピードは速いほうがいいからといって感度の高いものを選ぶわけにはいかない。 これはフィルムの特性で、感度が上がれば上がるほど写真の画質は劣化していく。 少し前まではISO400といえば高感度フィルムといわれていたが、技術が進むにつれ、400でも 画質が十分なものになってきたため、一般的に使われるようになったんだ。 高感度フィルムは暗所での撮影や、高速シャッターを求められるスポーツ写真などに使われる。 低感度フィルムは特に高画質を求められる人物写真等に用いられる。 これからも技術革新により、より高感度でも画質の落ちないフィルムが出来ると思うよ。 後は決めた条件に合うフィルムをさがせばいい。 35mm白黒ネガフィルム(ISO400)だと有名なのは コダック社 Try-X400 富士フィルム社 ネオパンプレスト400 等がある。これは個人の好みや現像に使う薬との相性を考えて決める。 ただし、あまりたくさん買い込むと保存に困るので注意。 フィルムにはゼラチンが使われているのでじつは生物なんだ。 出来るなら保管は冷蔵庫に入れておいたほうがいい。ただし、使う1時間前くらいには 取り出しておかないといざ使うとき結露することがある。これはカメラにもフィルムにも大敵。 注意しよう。 1-(3)特殊用途のフィルム a.赤外線フィルム 通常のフィルムは可視光線にしか感光しない。通常の撮影ではこれで十分だけれども、 特殊な表現をするために、赤外線波長域まで感光するフィルムが使われる事がある。 このフィルムの用途は風景写真(青空がくっきりと表現され、独特の雰囲気が出来る) 人物写真(目が独特の映りになる) に用いられる。また、工業用には紫外線フィルム等もあるが、これはあくまで 工業用であり、写真とは切り離して考えていいんだ、 b.コピーフィルム これはまだコピー機が出来ていなかった時代、蔵書の記録をとるために使用されたフィルム。 平らな台に置いて真上から写真でパチパチ撮って複製していたんだ。 基本的には普通のネガフィルムなんだけども、感度がすごい。 細かな文字まで複製するために、極超低感度フィルムになってるんだよ。 その感度はわずか1桁。ISO5ぐらいなんだ。 現在では単なる低感度フィルムとして使われてる。 c.ポラロイドフィルム これは聞いたことがあると思う。けれども正確にはこれはフィルムではないんだよ。 印画紙の仲間にはいる。でもカメラにいれるということでここに分類したけどね。 知っての通りこれは撮影後数分で写真ができ上がるもの。 そのまま写真として楽しんだり、その場で確認できるので仮撮影用として重宝されてる。 ただし、一般的にはフィルムカメラと混用出来ない。 さらには撮り直しができない、焼き増しできない という欠点ももっている。ついでにいうと値段が高い。 ふつうは専用のカートリッジに入っていて10〜15枚ぐらいが一般的。 Topに戻る 写真教室に戻る