〜常春の国マリネラ 悪夢の1週間2日目〜

「結局あいつらは隠れたままか。」

「妨害電波を出しているようです。レーダーが反応しません。」

この凄惨なる戦いが後6日続くと思うと、たまねぎにも、パタリロ本人にも

重苦しい空気がのしかかっていた。

「殿下。秘密兵器第2弾とはいったい..?」

「これは、髪の毛から採取した遺伝子を元に空想環境下で脳の成長をシュミレートして

行動を予測するのだ。あと3時間で解析が終わる。」

思い立ったようにパタリロは無線機を手にした。

「全員に通達する。各自に配ったマニュアルを焼却処分せよ。以後マニュアルは使わない。

...........あ、それと、全員に痲酔銃の携帯を命ずる。発見の際は撃ってかまわん!」

「了解!」

「静かにしてくれ。さらなる対策を考える。」

パタリロは生体コンピュータに頭を切り替え、妨害電波を食い止める方法を考え始めた。

(..レーダーを使わなければこの戦いは厳しい状況に陥る...逆位相波を出して中和..いや、意味が無い。

そんなことをすればますますレーダーは使えなくな...)

Misson impossible in Marinela palace

〜ミニ・パタリロ軍団 来る!〜(3)

パタリロ! 2次創作小説  

〜2日目の早朝 ミニパタリロ軍団〜

「..ん?」「..........ん?!」

「......やった!やった!とうとうこの小説の主人公になったぞ!」

「遊んでる場合じゃない。作戦にかかるぞ。昨日の行動でおおまかな宮殿の構造は分かった。

我々は持って生まれたこの知能で行動するぞ!」

「まずは第一作戦 主幹コンピューターに侵入するんだ。 そこに緊急用のパソコンがある。

あそこから入ろう。」

『System Loader 1.21 Loading... +++--』

「入れそうか?」

「これなら入れるかもしれん。待ってろ..このファイアウォールは...」

そんな事とはつゆとも知らず前日同様、体で攻撃を仕掛けてくると踏んでいたパタリロは

レーダー使用不可の事態を宮殿中にたまねぎを配備することで急場をしのいでいた。

そのとき!

ボン!

「なんだ!ブレーカーが落ちたぞ!」

(ピーピーピー)

「殿下!こちらコントロールルーム!主幹システムが非常用に切り替わりました!

電源を操作されたようです!操作を切り替えない限りコントロール不能です!」

「非常用自家発電機は!」

「乗っ取られています!余計な電気はすべて遮断されました!」

「30分以内に発電所から直結ケーブルを敷くんだ!無停電電源装置の許容時間は30分なんだ!」

(無停電電源装置がやられると解析までストップする..。それは時間でなんとかなるが主幹システムが乗っ取られたということは..?!!)

「殿下!!核弾道ミサイルが発射準備体制に入りました!」

「自分たちの優勢を見せつけて混乱を起こそうという作戦だ。おちつけ。何か対策が....」

「殿下ぁっ!!!!弾道ミサイルの標的がアメリカに!」

「たまねぎっ!急いで地下の非常コントロール室に行け!そこに最低1人はいるはずだ!」

「了解!」

解析所要時間はあと2時間....

(ピーピーピー)

「殿下!誰もいません!」

「なんだと?!そんなはずはない!つい30秒ほど前にはそこから操作..」

パタリロに閃光のようにひらめきが走った。

(もしこれがウィルスのせいだとしたら..)

そう。もしこれが自作のウィルスによる自動的に仕組まれた操作だとしたら..、彼等は今いったいどこに?!

「操作をコントロール室に戻せ!コントロール室!操作が戻り次第ウィルスチェックだ!

今非常電源で稼働しているパソコンをすべてだ!電力は戻すな!」

「はっ?でも電源を戻さないと宮殿内は..」

「ばか!!宮殿中のコンピューターにウィルスを侵入させたいのか!」

「わ、分かりました!」

その頃、パタリロの予想通りウィルスを流していたミニ・パタリロ軍団は庭の垣根に身を隠していた。

「よし。とりあえずこれで内部は混乱状態に陥るだろう。次の作戦は...」

「まった。もう少し様子を見..フエックショイッ!」

思いっきりくしゃみをしてしまった。慌てて周りが口を抑えるが遅かった。

発電所からの直結ケーブルを持ってきた技術部隊がその音を聞いてしまったのだ。

「垣根からくしゃみ? 垣根がくしゃみをするわけがないのだから、もしや...」

たまねぎは静かに短銃を取り出すと、垣根の近くに向かって威嚇弾を発射した。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」

驚いて1人が飛び出してきた。つられて皆飛び出てくる。

「あっ!!待て!!!」

すかさずたまねぎは無線機を手にした。

「殿下!敵発見です!宮殿正面庭より東側へ!移動しました!追います!」

一方的に無線が切れてしまった。連絡を受けたパタリロはあせった。

(しまった。宮殿の敷地内に奴らを逃がしてしまった!この広い敷地から手探りで探し出すのは困難極まるぞ!!)

敵一団を発見したたまねぎは無我夢中で敵を追いかけ回した。直結ケーブルの事など忘れて。

ミニ・パタリロ軍団のミニパタ走法とたまねぎ走法のスピードではどちらも互角。

相手の悪知恵から考えて、追い付くことはまず不可能なのだが....。

さらに悪いことにたまねぎ走法に集中しているたまねぎは自分が大事な無線機を落としたことにも気付かなかった。

よって..

「おいたまねぎ!!電気はどうした!応答しろ!!電気!!!!!!」

その通信は空しくも無視され、追いかけていたたまねぎは体力を消耗しきって倒れているのを後で発見された。

そんな時、コントロールルームから救いの一方が届いた!

「殿下!ウィルスチェック完了です!ウィルスは活動を停止させました!これ以上

ウィルスは増殖しません!」

「よくやった!すぐに電源復旧だ!」

「了解!電源復旧!!」

すぐに宮殿内には明りが灯り、電気の復旧を知らせた。

(ピポ)

「やった!解析終了だ!現在地解析!!」

(..........『予測現在地:地下倉庫(信用率 81.23%)』..........)

「たまねぎ!地下倉庫だ!急げ!」

「はっ!」

足音をたてぬように一歩、一歩と近づくたまねぎたち。

その手には見慣れぬ機械が握られている。

そう、この機械こそパタリロが妨害電波対策に作り出した装置、『妨害電波逆受信装置』である。

妨害電波を発する機械は、おそらく敵陣本人が持ち歩いているに違いない。

据え置きでは破壊されると考えるのが定石だからだ。

ということは逆に考えれば妨害電波の発振源には敵が必ずいることになる。

そこで妨害電波を受信し、電波の強いほうに誘導するのがこの機械である。

「殿下!中です。地下倉庫の中にいる模様です!反響電波のせいで正確な位置は特定できません!」

「了解!気付かれないようにそこを離れろ!科学班にダクト経由で麻酔薬を流す!」

敵陣は地下倉庫で食料収集中だった。 パタリロの食欲は半端なものではない。

それはこのミニパタリロ軍団もしかりである。

(..シューーーーーーー)

麻酔薬は低い音をたててしずかに倉庫を満たしていく。

そんな時、予測装置が次の結果を出した。

(...『予想作戦成功率 40%--異常事態発生の模様』...)

「殿下!逃げられました! 麻酔薬に気付かれたようです!」

「なぜだ!無臭の薬をまいたというのにどうして気付くんだ!」

「あ!殿下!一人倒れています!あ、こっちにも!2人作戦に引っかかりました!」

「急いで牢にいれろ! 3分以内にだ!」

残るは10人...いったいどうなるやら?

第3章 Fin.

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