N.Y.Cityのまちかど

science_anecdote

科学の逸話

時々思い出そうとして、内容を忘れてしまう、科学にまつわる逸話をメモ。 (内容が興味深ければOKで、実話であるか否かは問うていませんのでご了承ください)

ポアンカレとパン屋

単純な事例がらも、統計の意義がわかる逸話。

数学者アンリ・ポアンカレ*1は、いつも同じパン屋で、1kgの食パンを購入していた。ところがある日、このパン屋がパンの重さを誤魔化しているのではないかと疑うようになり、調査を行った。

それからポアンカレはパンを購入する度に重さを測り、1年間記録を付けた。その結果、重量の分布は正規分布を描いたが、その頂点は0.95kgを示していた。すなわち、パン屋は最初から0.95kgを目標にパンを作っていると、警察を通じてパン屋に警告した。

その後、さらに1年間計測と記録を続けたところ、重量の分布は正規分布から外れ、重さが1kgを超えたパンが多かった。ポアンカレは「パン屋は目標重量を1kgに戻すのではなく、(ポアンカレに対して)重めのパンを選別して売っている」として、再度警察を通じてパン屋に警告したという。

三人の天才による、暗算・大型計算尺・機械式卓上計算機の争い

これは、数学者の森毅先生によって創作された話らしいのですが。

物理学者エンリコ・フェルミ*2、物理学者リチャード・P・ファインマン*3、計算機科学者のジョン・フォン・ノイマン*4が、水爆の規模を算出しようとしたとき、3人はそれぞれ次のように計算した。

  • ファインマンは機械式卓上計算機を用いて概算を行った。
  • フェルミは大型計算尺を用いて概算を行った。
  • ノイマンは天井を見つめながら、暗算で概算を行った。

その結果得られた結果は、3人とも一致したという。(ノイマンの出した答えが最も精度が高かったという話もある)

*1位相幾何学(トポロジー)などの分野で活躍。7つのミレニアム懸賞問題の一つ、ポアンカレ予想を提唱(のちにペレルマンによって正しさが証明された。ミレニアム懸賞問題の中では2015年現在唯一証明された予想

*2専門は量子物理学など。実際に調査するのは難しいことを、他の情報から推定する「フェルミ推定」という名前の元になったことでも有名。

*3専門は量子電磁気学など。自伝(正しくは他者がまとめた逸話集)『ご冗談でしょう、ファインマンさん』でも有名

*4現在のコンピュータの基礎となる、ノイマン式コンピュータを考案


現在ご覧のページの最終更新日時は2015/07/13 14:19:43です。

Copyright (C) N.Y.City ALL Rights Reserved.

Email: info[at]nycity.main.jp