N.Y.Cityのまちかど
Apostille
留学生とアポスティーユ
はじめに
2021年12月。担任をしている学生(留学生)から「大学院進学のため、卒業証明書のアポスティーユ(Apostille)が必要です」という相談があり、なんじゃそれは?!という所から調べたメモです。
※法律・国交に関することのため、ルールが変更になる可能性がありますが、本記事が最新の情報を反映しているとは限りません。
※筆者は法律の専門家ではないので、誤った情報を書いている可能性も否定できませんので、参照される方はあくまでも参考に留めて下さい。
アポスティーユ(Apostille)とは
日本の公文書を海外の官公庁に提出する際、その書類が日本の公的機関から認証・発行された公文書であることを証明する資料を求められる事がある。その際にとられる方法が「公印確認」「領事認証」「アポスティーユ」。
- 公印確認
- 公文書に対して駐日領事による認証を取得するため、それに先立って外務省が内容の保証を行う手続き。この後に後述の「領事認証」を行う。
- 領事認証
- 公印確認を受けた公文書に対し、駐日領事(日本にいる、外国の代表者)がその内容を保証する手続き。
- アポスティーユ
- ハーグ条約(外国公文書の認証を不要とする条約)に加盟している国に書類を提出する場合は、駐日大使館の領事認証を取得する必要はない。日本の外務省によるアポスティーユ(付箋)が提出する公文書に対して付与されていれば、そのまま直接相手国(地域)に提出が可能となる。 (ハーグ条約加盟国であっても領事認証が必要なケースもある)
卒業証明書のアポスティーユ
弊学は私立学校であるため、弊学発行の卒業証明書は公文書という扱いにならず、直接アポスティーユを付けることはできない(国公立大学などの卒業証明書であれば可能)。そこで、卒業証明書と、卒業証明書の内容が確かなものであるという一筆(宣言書)をセットにして公証役場に持ち込み、公証人立ち合いの元で公正証書とすることで、公文書とし、それにアポスティーユを付けてもらう。
以下、新宿公証役場に電話をして教えて頂いた内容の骨子。
- 手続き
- 本人が公証役場に来て手続きを行う。
- 必要な書類
- 卒業証明書の原本と、自作の宣誓書。(卒業証明書及び宣誓書は、日本語でいいのか英語が必要かを提出先に確認すること。)
- 宣誓書の作り方
- 書式は自由で、インターネットにサンプルが出ているのでそれらを参考に作成すること(後述)。
- 日付欄と署名欄は空欄にしておき、公証役場において公証人のまえで記入しなければならない。(事前記入は×)
- 手続きに必要な時間
- 書類に不備がなければ、一時間程度でアポスティーユの発行は可能。
- ただし窓口が込み合うため、手続きをするためにあらかじめ予約が必要。希望日の1ヵ月前くらいであればおおよそ希望日時に手続きできる。
今回の場合は、英語の書類が必要という事だったので、弊学が発行する英語版の卒業証明書と共に、英語の宣誓書を用意することにした。
宣言書
参考
- 外務省「公印確認・アポスティーユとは」
- https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000548.html
- 外務省「【参考資料】 「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」の締約国(地域)」
- https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000610.html
- Digima「アポスティーユの申請方法 | アポスティーユの認証が必要なケースとは?」
- https://www.digima-japan.com/knowhow/world/16525.php
- 日本公証人連合会「公証役場一覧」
- https://www.koshonin.gr.jp/list
- MAIBLOG「【韓国留学】完全版!1人で出来る!アポスティーユの取り方!手続き編」
- https://mai-mogublog.com/apostille-studyabroad-2/
現在ご覧のページの最終更新日時は2021/12/23 19:50:38です。
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